|
6.15共同宣言から7年。平壌で恒例と化した北と南、海外同胞参加による民族統一大祝典が開催される。しかし、残念なことに今年の祝典、北南当局代表の参加は見送られた ▼南のマスコミ関係者らとの懇談の席でこの話が出た。「やはりコメ支援が実現しなかったことが要因なのか」と。「借款形式とはいえ、税金を使うことには変わりがないのだから、世論の支持が得られなければ難しい」とも ▼それはそうだろうと思う。一理ではなくて当然のことだ。しかし、その席で気になったのは「6者会談2.13合意が一つも進んでいないのに、北への米借款を先行させるのは現実的に不可能だ」という発言だった。「北は、2.13合意を実行していくと何回も表明している。それができていないのは、ブッシュ政権がBDA問題解決にとまどっているからではないか。そのことを世論に十分に説明すれば可能では」との指摘には無言 ▼「わが民族同士」が当たり前のことになった「6.15時代」とはいえ、米国の影を消すことには躊躇せざるをえないという南の現状、ありのままの姿を垣間見る思いだ ▼加えて、南の政権が末期にあるという事情も大きいという。先の閣僚級会談で、最終的に米借款支援棚上げの結論を出したのは青瓦台だった。軍部と野合した文民独裁から政権を奪取して10年。その歯車が逆戻りして末裔の巣食うハンナラ党執権となれば、「6.15時代」の先行きはどうなるのか、攻撃材料にされないための選挙対策という説明もされている。それにしても失うものは大きいと思うが。(哲) [朝鮮新報 2007.6.13] |