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春・夏・秋・冬

 安倍政権の支持率がまた、下落し始めている。世論調査によると、年金問題が要因のようだ。加えて、政権誕生に当たっての論功行賞人事で念願の大臣に就けたものの、事務所経費問題などで疑惑の渦中にあった「側近」の自殺。人間、順風満帆とばかりにはいかないものだ。が、そこを勘違いしてしまうと、人生を誤ってしまう

▼この自殺を機にまた、政治とカネ、「政治家たるもの云々」式の指摘があふれ始めた。いつか来た道、珍しくともなんともないし、響いて来るものもない

▼われわれ在日朝鮮人にしてみれば、日本の政治とは理不尽な事だらけだ。逃れられない責務である侵略の過去を清算しないまま、堂々と民主主義国家を口にする。われわれには義務の遂行を求めるが、自らが果たすべき義務は理屈にならない理屈をこねて棚上げにし、はてには差別をするし、政治的弾圧もする

▼「薬事法」「税理士法」違反に拉致事件関連−昨年秋以降、総聯と在日朝鮮人に被せた容疑である。これらの容疑、何が立件されたのか。どだい、30数年前の拉致云々と今の総聯、留学同とどういう関連があり、押収物のどこがどの容疑の対象になったのか。日本のマスコミは騒ぐだけ騒ぎ、検証はおろかその後について報じようともしない。言論は政治の侍女に成り下がったかのようだ

▼総聯21全大会は、在日同胞の「再発掘運動」を展開していくことを決めた。理不尽な社会に立ち向かっていくためには、政治信条などを乗り越えて手を取り合っていく事が何よりも重要であり、それが最大の武器になる。(哲)

[朝鮮新報 2007.5.30]