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春・夏・秋・冬

 手前味噌もはなはだしいという表現がピタリとあてはまる日本の安倍訪米報道。「ジョージ」「シンゾウ」と呼びあったと、米日首脳の親密ぶりのアピールに躍起である。対朝鮮関連でも見解の一致を見たと羅列するが、両者の発言のどこをどのように読めば、そうした分析ができるのか。長い間、記者生活をしているが、皆目、見当がつかない。歪曲か

▼ブッシュ政権の自業自得、不手際で遅れている6者会談「2.13合意」の履行は、いったん軌道に乗ってしまえばそんなに時間はかからない。そうなった時、安倍訪米の論調の真贋が問われることになる。そして、当局べったりの大本営報道を続けるマスコミも安倍政権と同様に梯子を外される事になる

▼それにしても、今回の訪米は「宗主国行脚」の名に違わない内容だった。米国議会、各界から噴出している「従軍慰安婦」批判に対して、ブッシュ大統領に安倍氏が「迷惑をかけた」とばかりに「謝罪」したことは象徴的な出来事だった

▼この情景を置いて、南朝鮮の朝鮮日報は「頭がおかしい安倍首相、話にならないブッシュ大統領」と、辛らつ極まりない批判を展開した。「日本の首相はなぜ慰安婦の人々ではなく米国の大統領に謝罪し、米国の大統領は何の資格があってその謝罪を受け入れるというのか」と。まさに指摘通りだ

▼それにしても「従軍慰安婦」という、人間の所業とは思えない罪悪を正当化し、さらにはそれを政権維持のための「材料」にしようとは、朝鮮日報流に書けば、「痛みがまったくわからない輩」ということになるのか。(彦)

[朝鮮新報 2007.5.7]