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「拉致情報の提供を呼びかけるため」と、日本の反朝鮮団体が計画した「バルーンプロジェクト」。10日、南朝鮮の江原道鉄原郡で脱北者団体と共に「第1便」の強行を試みたが、警察に阻止されようとした。軍事的に緊張する最前線に日本人が乗り込んで相手側を刺激するとは、常軌を逸した行動だ ▼警察関係者は、「04年6月の南北赤十字会談で互いに誹謗しないことを約束した」ことが阻止しようとした理由だと述べた。もっとも、これらの団体の動きを阻止しようとしたのは、警察だけではない。南朝鮮家族会も、「バルーンプロジェクト」を阻止しようと現場に駆けつけた。「赤十字会談が開かれている時期にこのようなことをするのは、問題解決を妨げる行為と変わらない」と反発。「問題を政治的にだけ利用しようとする日本の団体の態度は正しくない」と批判した ▼連合ニュースは、「特定失踪者問題調査会」などによる今回の行為を「パフォーマンス」と表現するとともに、NHKやフジテレビ、テレビ朝日など多くの日本の報道陣が押し寄せ、取材競争を繰り広げたことも報じた。「北朝鮮ネタ」での「特オチ」は決して許されないのだろう ▼北南間では、釜山−羅津間定期航路の就航や、金海−平壌間の直行便で慶尚南道代表団が訪北するなど、交流の幅はさらに広がっている ▼「真摯な対応を引き出すためには圧力が必要」と、独自制裁の半年間延長を決めた日本当局だが、北南間の交流だけ見ても、効果があるかないかは歴然としている。代案のない強硬策ほど非建設的なものはない。(国) [朝鮮新報 2007.4.13] |