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靖国神社への「戦犯合祀」問題と関連し、これまで伝えられてきたのとは違い、日本当局がそれに積極的に関与していた事実が明らかになった。国立国会図書館が公開した資料によって裏付けられたもので、旧厚生省が神社側と綿密に協議したうえで合祀したという ▼これについて安倍首相は3月29日、「合祀を行ったのは神社で(旧厚生省は)情報提供を求められて提供した」だけだと強弁。政教分離の観点からも「問題ない」との見解を示した。塩崎官房長官も同日、「合祀の判断はそれぞれの神社が行い、(合祀を)強制しているわけではない」と同様の認識を示した。公開資料の文脈をどのように読めば、こういう解釈ができるのか。明らかな事実のわい曲である ▼安倍首相らの発言に南朝鮮外交通商部は報道官論評を通じ、「日本政府がこれ以上真実を取り繕うことなく、正しい歴史認識のもとで責任ある措置を取ることを望む」と批判。中国外交部も同日の定例会見で、直接、今回の発言に言及はしなかったものの、靖国神社問題における中国の姿勢に変更はないと安倍政権を牽制した ▼日本での歴史わい曲の動きは今に始まったことではないが、安倍政権になってからは異常なほど顕著になりつつある。その代表的な例が「慰安婦」問題であり、アジアはもちろん米国など国際社会から厳しく指弾されている。今月下旬の安倍訪米時にはさらに大きく取り上げられそうだ ▼自分の罪悪は棚に上げて、他人のことばかり批判していては、信頼関係は築けない。国家間の関係ではなおさらだろう。(国) [朝鮮新報 2007.4.2] |