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米・南朝鮮軍は、朝鮮側のたび重なる中止要求にもかかわらず3月25日から戦時増援、フォールイーグル両合同軍事演習を南朝鮮で強行した。演習に投入された米軍兵力は2万9000余人。超大型の核空母ロナルド・レーガンをはじめレーダーに映らないステルス戦闘爆撃機など、朝鮮有事に対処して配備されてきた軍事力がほとんど動員されている ▼6者会談9.19共同声明の履行に当たって朝鮮は、米国の敵視政策(経済制裁)放棄を前提条件とした。「バンコ・デルタ・アジア」(BDA)の朝鮮口座凍結は「敵視政策の集中的な表現」だとして、凍結解除と口座資金返還が確認されるまで次の行動は取らないことを明言。あわせて敵視政策のこれまた「集中的表現」である軍事演習中止を要求してきたのである ▼当然のことだろう。朝鮮半島非核化に向けての対話を開始しながら、懐には刃を忍ばせているとは、不意打ちによっていつ生命を脅かされるか、しれたものではない ▼軍事演習の開始に際して、米国の対話真意にこれまた疑問を抱かせるような出来事が暴かれた。3月27日午後、米中央情報局(CIA)のへイデン局長が極秘裏に南朝鮮入りし、ソウル・竜山の南朝鮮国防省を訪れたのである ▼烏山の米空軍基地に大尉として2年間、勤務したこともある同局長の訪問目的について、南朝鮮当局関係者は「米国が持っている豊富な対北情報に(南朝鮮が)確保している『対北人間情報』をプラスすることにある」と指摘する。米国の対朝鮮政策の本質がまだまだ変わっていないことがわかる。(彦) [朝鮮新報 2007.3.30] |