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春・夏・秋・冬

 マカオの「バンコ・デルタ・アジア」(BDA凍結口座問題を巡って結局、休会に入った第6回6者会談。「撃ち方止め」、停戦のまま軍事境界線で対峙している朝米両国は、口約束では相手の言うことをそのまま信じることはできないということを端的に示した事例だ。一つ行動すれば相手も同じように行動する、それを見届けないかぎり前に進むことはできないという現実を知ったはずだ

▼一時期、朝米核問題を巡って「リビア方式」での解決が云々されたことがある。核兵器開発に乗り出していたというリビアがそのすべてを廃棄する代わりに、米国がテロ支援国家指定、経済制裁を解除、さらには原子力発電などの分野で支援を行うというものだった

▼99年からこの方式は実行に移され、最終的にリビアと米国は2006年に国交を樹立した。リビアは米国の「約束」を信じたのである

▼ところが最近になって、リビア側が米国に対する不満を募らせているという。報道によると、リビアは米国の支援による原子力発電所の建設を期待していたが、米国は「放射能物資の利用協力、支援は医学分野に限られる」と突き放したという。現在、協議が進められている両国の「原子力平和利用協定」の結果を待てば、もっとはっきりとしたものがわかってくるだろう

▼そのリビアの指導者、カダフィ大佐は「イランや朝鮮がリビアの前例にならわないのは、計画を放棄しても見返りがないからだ」と語る。朝鮮が米国との交渉において「言葉対言葉」「行動対行動」を原則にしていることの正当性を証明している。(哲)

[朝鮮新報 2007.3.26]