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拉致問題に固執し、被害者の遺骨を「ニセモノ」だと騒ぎ立てている日本当局。第3者に鑑定もさせず、返還要求にも応じようとしない ▼南朝鮮に住む金相鳳さん(85)は、旧日本軍に徴兵され沖縄で米軍の捕虜となり、ハワイの収容所で解放を迎え、故郷に帰ることができた。ところが、金さんの家族あてに金さんの「遺骨」が日本で保管されていることを示す名簿が渡された。今年1月のことである ▼家族ばかりか、もっとも驚いたのは当の金さん。「生きている人間を死んだとは」と怒りを露にしながら、自らの「遺骨」が保管されるようになった経緯の説明を日本当局に強く求めた ▼一方で同時期、日本当局が保管している朝鮮人犠牲者の遺骨のうち、「実骨」はわずかに一割しかなく、大半は位牌や遺髪、爪、石ころだということを示す資料も新たに見つかった。東亜日報(1月22日付)によると、東京の祐天寺に保管されている遺骨の一部は、集団火葬されたあと、死亡者数に合わせて遺骨箱に分け保管されたものだという事実を日本政府が認めたという。朝鮮民族、とりわけ犠牲者に対する初歩的な礼儀すらわきまえていない。「従軍慰安婦」問題や、先の朝・日作業部会での発言からも明らかなように、日本政府はそもそも過去の過ちを認めようとせず謝罪すらしていない ▼日本ではほとんど報道されていないが、カナダ下院でも「従軍慰安婦」らに日本政府の公式謝罪と補償を求める法案が上程された。負の過去と正面から向き合わないかぎり、日本の立場はさらに厳しくなるだろう。(国) [朝鮮新報 2007.3.16] |