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春・夏・秋・冬

 東京都は2月26日、3日に日比谷公園大音楽堂で行われる、日本当局による政治弾圧を糾弾する在日朝鮮人中央大会の会場使用承認を取り消すよう管理者に指示した。どこまでやれば気が済むのかと思う

▼都側は、「現在の日朝関係や拉致被害者家族のことを考えれば貸すべきではない」という抗議が寄せられ、当日の混乱を防ぐための措置だとその理由を述べた。デモ、集会は誰にも認められた当然の権利。それも日本当局によって不当に踏みにじられた在日朝鮮人に対する人権侵害を糾弾、事実を広く世論にアピールするのが大会の目的だけに、都の指示は絶対に容認できない

▼6者会談で「拉致問題を人権問題」だと騒ぎ立てながら、在日朝鮮人の人権は公然と無視する日本当局、あげくのはてには主張する権利すら奪おうとしているのだから、人権という概念をよく理解していないのだろう。いや、恣意的な解釈か

▼伊吹文科相は長崎県での講演で、「人権だけを食べ過ぎれば、日本社会は人権メタボリック症候群になる」と語った。在日朝鮮人に対する人権侵害はもちろん、イジメやワーキングプアの問題など、日本社会全体の人権状況は決して「食べ過ぎ」とは言えない。まだまだ足りない

▼南のMBCテレビは3.1節に際して、総聯に対する脅迫などを交えながら右傾化する日本の現状についての特番を組んだという。一連の弾圧は、軍国主義回帰の「狼煙」だと思える。兵庫の緊急集会で日本市民団体の代表らが強調していた「在日朝鮮人の次は日本人」という指摘が現実味を帯びつつある。(国)

[朝鮮新報 2007.2.28]