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春・夏・秋・冬

 久間防衛相、麻生外相が沖縄の普天間基地移転や米国のイラク侵略戦争に異を唱えるなど、安倍内閣の閣内不一致がはなはだしい。後方支援などに従事している日本政府としては、これら担当大臣の発言は米国追従の対イラク、在日米軍再編に伴う基地移転政策の根本が揺らいでしまうことになる。結果的には、例のごとく個人的感想などと、その場を取り繕って一件落着

▼6者会談での朝米合意、その枠組みから爪弾きにされることを恐れてか、日本政府の軌道修正を匂わせる発言も目立ってきた。「拉致問題に前進」云々と言い張ってきた塩崎官房長官は「非核化に向けたステップ」を取り「日朝の話し合いに入ることが大事だ」とトーンダウン。これも閣内不一致では? と思わせる

▼1月の朝米ベルリン接触について、朝鮮中央通信は接触直後に「一定の合意」に達したと報じた。その内容について朝日新聞(8日付)は「複数の米朝関係者」の話として「寧辺の黒鉛減速炉停止とエネルギー・人道支援の同時履行」と明らかにした。すでに朝米双方から中国にも伝えられているという

▼とすれば、8日からの6者会談開催に先立ち南朝鮮に続き、日本に立ち寄ったヒル米国務次官補から、同合意の説明を受けていたと見るのが妥当だ

▼ヒル次官補はブッシュ大統領に直接、報告できる立場に「格上げ」されたという。そのブッシュ大統領は「今回は本当に北朝鮮と協商しようと固く決意したようだ」(米情報誌「ネルソン・レポート」編集人)。「名誉ある孤立」か、米国追従か―日本の選択は見えている。(彦)

[朝鮮新報 2007.2.9]