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第3段階5回目の6者会談が8日から北京で開催されている。2005年の「9.19共同声明」履行に向けて、朝鮮側の対応に米国がどれほど応えるのか、すべてはその一点にかかっている ▼これまでも指摘してきたように、「9.19共同声明」の雛型は94年の朝米枠組み合意だけに、その内容を念頭に置いておけば、6者会談の行く先はだいたい見当がつく。ただ朝鮮の核実験、核保有が当時とは違う大きな要素だが ▼日本政府は6者会談を構成するメンバーにもかかわらず、どうも会談の進展がおもしろくないらしい。進展すれば日本が果たさなければならない役割を明白にしていかなければならない。それが嫌なようだ。例えば首相や官房長官は「少なくとも核問題の進展だけでエネルギー支援をすることはまったく考えていない」と語っている。しかし何を言っているのか、自身の立ってる場所がわかっていないらしい ▼6者会談は朝米核問題を話し合い、その解決の方途を探っていく場である。さらに「9.19共同声明」には、朝鮮側の行動に対して参加各国がエネルギーをはじめとする見返り支援をすることが明記されている。どういう分担をするのか、それは米国と日本の問題である。文句があるのなら、それは米国に向かっていうべき性格のものである ▼むろん、核問題以外にも双方の「懸案」について話し合えるが、課題はこれまた一点、世界で唯一、侵略の過去を清算していない日本の朝鮮民族に対する謝罪、補償問題である。しっかり舵取りをしないと日本は孤立する。(哲) [朝鮮新報 2007.2.7] |