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ピアノ演奏と「アリラン」絶唱

女性同盟東京・豊島支部顧問 康好仁さん

 82歳。ヘルパー2級の資格を取って、今でも週2回仕事をこなす。趣味も多彩で、昨年ソシアルダンスの発表会で30代の先生とペアで華麗な舞を披露して喝采を浴びた康さん。

 8月24日、東京・池袋にある自由学園明日館講堂で開かれたピアノ発表会で見事な演奏と歌を披露した。ピアノ曲は朝鮮の名勝地を称える歌をアレンジした「朝鮮八景歌」。5年前から教室に通いながら、ピアノの練習に励んできた康さんはこの日、黒地のレースに赤い模様の入ったドレスと真っ赤な靴で登場し、会場のため息を誘った。ピアノ演奏の後、民謡「アリラン」を絶唱して、聴衆の大きな拍手を浴びた。

 康さんは1925年、上海で生まれ、36年、平安北道のキリスト教系の宣川保聖女学校に入学。ここでオルガンなどを習い始めた。48年に渡日、女性同盟加盟後は運動と生活に明け暮れたが、この数年前から再びピアノに向き合うようになった。

 「北南首脳会談が10月に予定されるなど、困難が多かったわが民族の前途に、やっと希望の光がさしはじめた。今回『アリラン』を選んだのは、北南の共通行事には必ずアリランを歌い、アリラン民族として統一という大きな峠を越えようとしている今のわが民族の姿を伝えたかったから」だとニッコリほほえんだ。

 康さんのピアノの先生、笠原清子さんも「力強い音色に感激した。若々しい康さんの生き方は私たちの理想」だと称えていた。

[朝鮮新報 2007.9.19]