東京朝高ラグビー部 「出会えてよかった」 |
スポーツトレーナー専門学校生 尾形育理さん 2005年9月から東京朝鮮中高級学校ラグビー部のトレーナーとして選手たちを世話してきた。2年制のスポーツトレーナーの専門学校に通いながら平均週5日、東京朝高グラウンドに姿を見せていた。選手がケガをした時のテーピングやアイシングなど、メディカル面でチームに貢献。実直な姿はすぐにチームに受け入れられた。 実習先を探していた時、同じ専門学校に通う先輩の紹介で同部の存在を知った。「チームが強くてもトレーナーがいないと聞いてすぐに連絡した」。もう一つの理由は、体を激しくぶつけ合うラグビーはケガが多く、現場で学ぶことが多いからだ。しかし学んだことはトレーナーの技術だけではなかった。 「朝鮮学校の名前は知っていたけど、どういう学校なのか知らなかった。在日の歴史や文化などいろんな話を聞いた。知らないことだらけだった」 選手たちにとって20歳の尾形さんは、とても親しみやすい「兄(ヒョン)」。溶け込むのに時間はかからなかった。「05年の全国高校ラグビー都予選・準決勝の国学院久我山戦、昨年の都予選決勝の東京高校戦など、選手たちの気持ちの入った試合に大きな感動をもらった。情熱を持った監督、コーチにも出会えてよかった」。 今月、学校卒業と同時に部での役目を終えた。今後、米国の大学に留学しアスレチックトレーナーの資格取得を目指す。野球部出身の彼の夢は、「最終的には地元岩手に戻り、高校野球部のトレーナーになって甲子園に出場したい」。 [朝鮮新報 2007.3.12] |