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いつかは世界の頂点に

全日本フライ級新人王 金智哉さん

 ボクシングを始めたのは高級部1年の時。きっかけはテレビで観戦した世界戦だった。「リング上の選手がとにかくカッコよかった」。

 東北初中高には部がなかった。そのため、近所のジムに通ってのスタートだった。在学中は、各朝高の監督や関係者らに協力や指導を受け、朝鮮での強化合宿にも参加した。3年のときにはインターハイに出場。ライトフライ級の1回戦で敗退するが、インターハイ出場経験は、ボクシングを続ける契機となった。

 卒業してから1週間後に上京。「世界を目指そう」と決意しての新たな出発だった。ワタナベジム(東京)に入門し、その年の9月にはプロテストに合格、12月9日のデビュー戦で白星を飾った。

 2度目の挑戦となった2006年度の東日本新人王戦(05年度は1回戦敗退)。1、2、3回戦、準決勝に勝ち、決勝戦では相手選手を2−0の判定で降して東日本フライ級新人王に輝いた。そして迎えた全日本新人王決定戦(昨年12月17日)。3−0の判定で勝利したが、「どちらが勝ってもおかしくない試合だった。ただ、『勝ちたい』と思う気持ちが相手より大きかった」とふり返る。

 ボクシングを始めて今年で7年目。全日本新人王になったことを、「新人のチャンピオンになっただけ」だと語る。「まわりには強いボクサーがたくさんいる。同じ階級の日本チャンピオンと試合しても今はまだ勝てない。とにかく練習して強くなって、世界の頂点に立ちたい」。

[朝鮮新報 2007.3.6]