top_rogo.gif (16396 bytes)

〈論調〉 核問題に対する米の2重基準

 最近、米国当局者はイランの核活動に言いがかりをつけ、もしイランが「核武装化」したら第3次世界大戦が起こりかねないと述べた。要するに、第3次世界大戦ぼっ発を防ぐためにもイランの核武装化を阻止すべきであるというのである。

 もし、米国が心から新たな世界大戦のぼっ発に反対し核拡散を願わないのであれば、それが行動で立証されるべきである。

 米国は同盟国が核武装化することに対しては口をつぐんでおり、「敵対国家」の核活動に対してのみ問題視している。イスラエルの核武装化をかばう米国の態度がその実例である。

 今年、米国は核拡散防止条約(NPT)に加盟していないある国と核分野で「協力」する協定を締結した。このような米国の二面的な核政策によって国際社会の不満が生じ、核拡散防止における不公正さが世界的な核軍縮努力に障害をきたしているのである。

 今回、米国がイランの核活動を問題視した理由も明白である。最近、米国はイランの核問題が自国の意思どおりに解決されない場合に備えた策として、軍事的オプションを検討している。イランの核武装化が第3次世界大戦につながるという論理を前もって国際社会に植えつけ、対イラン軍事的打撃の口実に利用しよういう腹づもりである。

 一方、米国は第3次世界大戦の悪夢を国際社会に流布することにより、自国の厳しい対イラン制裁企図に消極的な国々をいっそう深く引き入れようと企んでいる。

 鋭敏な政治問題に対し自国の利害関係に従っていい加減に対応する米国の政策により、世界は事実上、核軍備競争の道を進んでいる。(民主朝鮮10月30日付論評)

[朝鮮新報 2007.11.7]