「慰安婦」問題世界大会 朝鮮はじめ11カ国参加 |
10月3〜7日 ロサンゼルスで
日本の敗戦から60年以上が経過したにもかかわらず、日本政府がいまだ旧日本軍の戦時性暴力問題に対する公式謝罪や賠償を行っていないことに対して、国際社会が大きな憂慮を示している中、日本軍「慰安婦」問題解決のための世界大会が来月3〜7日、ロサンゼルスで行われる。 今大会は、日本軍「慰安婦」問題に対する日本政府の公式謝罪を求める声が高まる中、米国で初めて行われる「慰安婦」関連の国際大会となる。 7月30日、米下院本会議で日本政府に公式的な謝罪を求める日本軍「慰安婦」関連決議案が採択されたことで、日本軍「慰安婦」問題は、国際社会に大きな波紋をもたらした。 同決議案は今年1月、マイク・ホンダ議員(民主党)をはじめとする超党派議員らが提出。2月には3人の日本軍「慰安婦」被害者が公聴会で初めて発言した。そんな中、安倍首相が日本軍による強制的な「慰安婦」動員に関して「強制性を裏付ける証拠はなかった」などと発言し、世論の強い反発を受けた。 加えて6月末の米下院外交委員会での採択を前に、日本の国会議員らが米紙ワシントン・ポストへ「決議案はわい曲だ」とする全面意見広告を掲載。さらなる反発を広げる結果となり、当初6人だった決議案共同提案者は下院外交委員会での可決(6月26日)を経て本会議採択時には168人に達した。 大会準備委員長の李鍾和ロヨラ・メリーマウント大学教授は、「日本軍『慰安婦』問題は、ある国、ある人種だけの問題ではなく、全世界で共に解決すべき人権と平和の問題」としながら、今大会は「このような認識を共有し女性に対する戦争犯罪が再び起こってはならないと確認、決議する場になるだろう」と意義を強調している。 大会は、同準備委員会が主催し、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)などで行われる。日本軍「慰安婦」問題を通じて世界平和と人権の重要性を高めるための国際的協力と連帯を深め、学生たちを教育する場に機会を提供、日本政府の責任認定と公式謝罪や賠償を要求することなどが目的だ。 現在、北南朝鮮、日本、台湾、中国、インドネシア、フィリピン、オランダ、ドイツ、オーストラリア、米国などからの団体が参加予定だ。朝鮮からは「朝鮮の日本軍『慰安婦』および強制連行被害者補償対策委員会」の関係者らが参加する。 大会期間中、参加者による記者会見をはじめ各国の非政府組織(NGO)代表による日本軍「慰安婦」問題の実状や運動の歴史についてのシンポジウム、専門家による講演、演劇、絵画展、写真展、映画上映などが行われる予定だ。大会では、「日本軍『慰安婦』被害者のための人権宣言」が発表される。 また大会終了後には大会内容をまとめた書籍や映像、教材なども出版されるという。 一方、「日本の過去の清算を要求する国際連帯協議会」第5回会議も同時期にロサンゼルスで行われる予定だ。(呉陽希記者) [朝鮮新報 2007.9.7] |