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〈論調〉 「浮島丸」事件 謝罪と補償を

 日帝は1945年8月24日、日本に連行され、かろうじて生き残って祖国への帰路についた数千人の朝鮮人を乗せた日本海軍輸送船「浮島丸」を京都府の舞鶴沖で航海中、故意に爆破させて船に乗っていた朝鮮人たちを集団水葬する許しがたい蛮行を働いた。

 当時、日本政府は「浮島丸」事件を「不可避な事故」とすることで、永遠に歴史の闇に葬ろうと策動した。その後、日本政府は「朝鮮人たちが当時、連合軍の占領を憂慮して海軍輸送船『浮島丸』に乗り込んだ」とし、「補償を要求しようとするいかなる動きも絶対に受け入れられない」という鉄面皮な態度を取った。日本政府は、この事件の犯罪的内幕を永遠に秘密に伏せようとする目的から、船の沈没によって死んだ人々の住所、氏名を確認しようともせず、果ては正確な死亡者数も明らかにしなかった。これにより、日本は朝鮮人の被害実態をわい小化して被害者とその遺族に対する加害者としての謝罪と補償義務を回避し、この事件に対する責任をうやむやにしようと企んだのである。彼らの下心は、朝鮮人を日本に強制連行して働かせた日帝の蛮行の真相が公開されるのを防ぐことであった。

 戦争終結を前後して、日帝によって「浮島丸」事件のような朝鮮人集団水葬事件が何度も起きたのはそれをよく示している。

 しかし、日本はこれらすべての事件に対して今までその補償責任を回避している。

 日本の責任が明らかである「浮島丸」事件の真相を必死になって否定しているのはその一例である。

 「浮島丸」事件は、日本政府の朝鮮人虐殺計画によって執行された故意の集団殺人犯罪事件であり、日本政府は当然、その責任を認め、被害者の遺族に謝罪、補償すべきである。しかし、日本政府は鉄面皮にも日帝が敗北してから60年が経ったこんにちまで「浮島丸」事件問題を正しく解決せず、その責任を必死になって回避している。

 こんにち、日本の反動層は、過去に日帝が働いた朝鮮人拉致、強制連行、殺人罪悪を隠ぺいし、うやむやにしようと卑劣に策動し、すでに解決した拉致問題を引き続き持ち出している。

 過去の犯罪に対する謝罪と補償を必死になって回避している日本反動層の鉄面皮な態度はわが国に対する再侵略意識の発露であり、われわれに日本とは最後までけりをつけなければならないという意志をいっそう固めさせている。(労働新聞8月24日付)

[朝鮮新報 2007.9.1]