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〈論調〉 「慰安婦」否定広告は歴史わい曲

 米国の「ワシントン・ポスト」紙には日本の自民党と民主党、無所属の議員をはじめ教授、政治評論家、言論人など60余人が出した全面広告が掲載された。

 彼らのき弁は即ち、日本軍「慰安婦」問題は最初から存在せず、日本の誤りは一つもないということである。実に、極めて無知で破廉恥な歴史わい曲行為であり、人倫道徳も時代のすう勢も知らない安倍一味だけが並べ立てることのできるたわごとである。

 過去、日帝が犯した悪らつな犯罪行為に対して率直に認めて謝罪し、十分補償するのは、日本が負っている法律的、道徳的義務である。

 軍国主義的過去と決別して新しく出発しようとする意志が日本にあるかないか、国際社会の信頼を得るか、でなければ国際的孤立を免れないかというのは、過去の犯罪を認めて清算しようとする意志の有無にかかっている。ところが、日本反動層の態度はどうか。彼らは日帝の反人倫的犯罪を甚だしくわい曲、正当化して日本の社会に軍国主義の風を吹き込んでいる。日本の反動層が最近、中国の抗日戦争記念館にある日本軍の虐殺蛮行写真が歴史を「わい曲」しているとして写真除去のためのキャンペーンを繰り広げていること、「江戸時代」に鬱陵島、独島(日本名・竹島)が「日本領」として認識されたという途方もないき弁を並べ立てていることなどは、安倍一味の軍国主義的体質と破廉恥さ、卑劣さを示す端的な実例である。

 歴史は、絶対にわい曲することも、否定することもできない。日本の反動層がいくら汚い過去史を否定して正当化しようと悪らつに策動しても無益である。それは、国際社会の非難と糾弾をいっそう呼び起こす結果を招くだけであろう。日本が国際社会の一員として生きて行く道は、罪悪に満ちた過去を率直に認めて補償し、軍国主義野望を捨てて新しく出発することにある。日本は健全な思考観点を定立し、世のなかを正しく見て、ドイツのように犯罪的過去を誠実に反省して清算すべきである。(労働新聞6月26日付論評)

[朝鮮新報 2007.7.6]