〈論調〉 「武器輸出3原則」見直し主張の本心 |
久間防衛相が武器輸出を制限している「武器輸出3原則」を見直すべきであると言ったのは結局、海外侵略野望を実現する道に横たわっているすべての障害物を完全に取り除こうとする日本反動層の腹黒い下心を露にした軍国主義的妄言である。 問題は、防衛相の発言に対する日本政府のあいまいな態度である。首相の安倍は、「武器輸出3原則にのっとって今後とも慎重に検討していくことになる」と言い、内閣官房長官の塩崎は記者会見で「今後も引き続き重要な政策として慎重に対処するという方針を堅持する。3原則は極めて重要なわが国の政策だ」とした。彼らが「極めて重要な政策」、それに対する「慎重な検討」と言ったのは世論を愚ろうする表裏ある言動である。 日本の反動層は、一方では軍国主義色彩の濃い発言を国際社会に発しておきながら、それに対する世論の動向をうかがい、他方ではそれが誤ったことだ、意図はそうでないのにまちがって伝えられたとしてうやむやにする言葉遊びを行ってきた。彼らは、こうした狡猾な方法で国際社会の覚せいを鈍くして自分らの軍国主義的目的を容易く達成しようとしているのである。 久間の「武器輸出3原則」見直し主張は、安倍内閣の本心をさらけ出したものである。心のなかでは快哉を叫び、拍手喝采を送りながらも、表面では「慎重な検討」をうんぬんして素知らぬ顔をする安倍勢力の表裏ある行動から日本反動層の根深い狡猾さと破廉恥さがうかがえる。日本反動層の海外侵略野望は絶対に変わっておらず、それは日ごとにいっそうふくれ上がっている。 日本の反動層は、民心と世論を欺まん、愚ろうする狡猾な策動を止め、軍国主義野望を放棄すべきである。(労働新聞5月27日付) [朝鮮新報 2007.6.2] |