〈論調〉 安倍を手厚くもてなしたブッシュの企図 |
上司と手先の関係で特徴づけられる米日間の協力関係は、目下の同盟者が目上の同盟者にへつらい、上司は手先をなだめ、共に自らの黒い胸中を満たす共謀・結託である。 ブッシュと安倍の今回の会談(4月27日)は、凶悪な主人と目ざとい下手人の醜態をいま一度世間に示した犯罪的な野合だといえる。 米国で日本軍「慰安婦」問題に対する安倍政権の誤った態度を非難する気運がかつてないほど高揚している社会的雰囲気とは対照的に、ブッシュは米国を訪問した安倍を手厚くもてなし、日本軍「慰安婦」問題に対する彼の目くらましの「謝罪」を称賛する一方、「拉致問題」に対する米国の公式的な支持を表明した。 ブッシュが今回米国を訪問した安倍を手厚くもてなした裏には日本をよりしっかりと引き寄せ、自らの戦略目的遂行に活用する腹黒い企図が潜んでいる。 目下の同盟者で手先の日本をなだめれば、彼らをいかなる時にも自らの軍事戦略目的実現に効果的に利用することができるというのが米国の打算である。 とくに、米国は侵略的対朝鮮戦略の実現で日本を突撃隊に仕立てようとしている。 安倍政権が過去犯罪を否定し正当化している根底には、根深い軍国主義侵略思想がある。ここから日本の反動らは米国の侵略政策に両手を挙げて歓迎し、積極的に追従しているのだ。今、日本のように米国の対朝鮮敵視政策に便乗し、意地を張っている国はない。 最近、日本は対外的に孤立している。安倍政権の野心的な軍国主義政策は世界的な抗議と糾弾をわき起こしている。今回、ブッシュは孤立状態にある安倍政権を支持することで自身の忠実な下手人としての役割を果たすよう日本を縛り付けた。 日本は彼らなりに、今回の安倍の米国訪問の機会に主人からより大きな信任を得て、米国の積極的な支援のもとに軍国主義政策実現の有利な環境をつくろうとした。 米国は、日本の歴史わい曲策動をひ護することにより、侵略者、世界平和のかく乱者としての姿をいっそうさらけ出した。 米国と日本は、その犯罪目的実現のためであればいかなる共謀、結託もためらわない侵略勢力である。米日間の侵略的共謀、結託の犯罪性と危険性は絶対に隠すことができない。(労働新聞13日付論説) [朝鮮新報 2007.5.19] |