南側、当局も大規模支援決定 北側への水害支援活発に |
民間団体中心に救援物資、募金など 南側と海外同胞を中心に北側の水害復旧を支援する活動が活発な盛り上がりを見せている。南側では、水害報道があった直後から市民団体を中心に支援を呼びかける声が高まった。民間のみならず、当局レベルの支援も行われている。海外同胞の中でも米国、欧州地域を中心に募金活動を行うなど、北側の水害復旧支援世論はさらに高まりそうだ。 食糧、医薬品、建設資料など
24日、南側当局は国務総理主宰の「北側水害支援関係長官会議」を行い、374億ウォン(約46億円)相当の水害復旧資材装備の支援を決定した。主要支援品目は、セメント10万トン、鉄筋5万トン、貨物車8トン20台、5トン60台、燃料500トン、道路復旧装備20台などだ。 これに先立ち22日には「南北交流協力推進委員会」が開かれ、「南北協力基金」を通じた計105億ウォン(約13億円)の緊急支援を決定した。 緊急救援物資の初回分が、「大韓赤十字社」を通じて23日北側に届けられた。食糧、炊事道具、毛布、飲料水など計37億ウォン(約4億5000万円)相当の生活必需品と応急救護セットを載せた25トン貨物車がこの日午後、陸路で開城に到着した。 陸路での緊急支援は30日まで行われた。 北側は21日、北南接触を通じて水害復旧のための緊急救援物資の品目として道路建設用資材、住宅建設用セメント、鉄筋、運送設備などインフラの復旧に必要な物資の支援を要請したと伝えられている。 民間の人道支援団体も支援活動に積極的に乗り出している。 「対北協力民間団体協議会」(北民協)は16日、同協議会に所属している各団体の個別支援とは別途に北民協レベルで医薬品などの支援を決定した。 北民協所属団体独自の支援活動として、「南北分け合い運動」が4億5000万ウォン(約5500万円)相当の生活必需品3000セットを24日、仁川−南浦間の船便を通じて支援した。同日、「わが民族助け合い運動」も約5億ウォン(約6100万円)あまりの食料と衣類などの生活必需品セットを船便で北側に送った。 グッドネイバーズ、韓国JTSなどの団体も支援物資を送った。また、「わが民族ひとつになる運動本部」をはじめさまざまな団体が募金運動を行っている。 20日、「ワールドビジョン」が今回の水害後初の支援として緊急救援物資2000セット(約2300万円相当)を仁川港から北側に送った。物資は21日、南浦港に到着した。 1次分の支援物資は小麦粉、炊事道具などの生活必需品と医薬品。同団体は2次支援として250万ドル(約2億9000万円)規模の支援計画を明らかにした。 開城工業地区に入っている南側企業の協議体である「開城工団企業協議会」は23日、加入企業および加入予定企業と協力業者らが自発的に募金した10万ドル(約1100万円)相当の水害支援物資を「大韓赤十字社」を通じて北側に支援した。 海外からも米国、欧州在住の同胞団体が支援活動を行っている。 水害直後の15日、6.15共同宣言実践海外側委員会米国委員会はロサンゼルスで8.15記念行事を行い、在米同胞全国連絡会と共同で北側の水害被害者を支援する運動を行うことを決定した。この日だけで約1万3000ドル(約150万円)の募金が集まった。 WFP、米国も支援 一方、国際社会の支援も本格化しつつある。 国連世界食糧計画(WFP)は21日、「今後3カ月間に朝鮮の6道37市、郡の罹災民21万5000人を対象に緊急食糧支援をすることで朝鮮側当局と合意した」と明らかにした。米国国際開発庁(USAID)は2つの米非政府組織(NGO)に5万ドルずつ支援し、毛布や飲料水などを提供する予定だ。 このほか、オーストラリア、ノルウェーなどが水害支援の方針を発表している。中国はすでに支援を行った。また、赤十字国際連盟をはじめとする国際機構も募金活動など各種支援活動を行っている。(李相英記者) [朝鮮新報 2007.8.29] |