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IAEA実務代表団 寧辺訪問 核施設稼動中止対象、手順など合意

「朝鮮側の協力的な対応に満足」

 【平壌発=李相英記者】6者会談「2.13合意」に沿った朝鮮側の核施設稼動中止に関する検証監視手順問題を討議するためオリ・ハイノネン事務次官を団長とする国際原子力機関(IAEA)実務代表団が6月26〜30日、朝鮮を訪問した。

 代表団は滞在期間中、原子力総局をはじめとする朝鮮側関係者と核施設稼動中止および封印に対する検証監視と関連した問題を討議し、基本的な意見一致をみた。また代表団一行は28、29日の両日、寧辺を訪れ、核関連施設を見て回った。

 ハイノネン事務次官は今回の寧辺訪問について「査察ではなく視察」だと指摘。「核施設の状態を直接確かめて、稼動中止と封印作業をいかに監視、検証するかを朝鮮側と討議」することに目的があったと述べた。

 寧辺では核燃料棒製造施設、5メガワット原子炉、放射化学実験室、建設中の50メガワット原子炉などを見て回ったことを明らかにし、「出力5メガワット黒鉛減速炉型の実験用原子炉が稼動中」であることを確かめたと語った。そして「見たい場所はすべて見た。視察には満足している」と述べ、朝鮮側の「協力的な対応」を評価した。

 ハイノネン事務次官は29日夕、朝鮮側との最後の協議を終えてから記者の質問に答えた。事務次官は、「核施設の稼動中止および封印に対する査察検証事業をいかに行うかについて原則的な結論に達し、朝鮮側と理解を共にした」と述べ、「討議結果に満足している」と評価した。

 そして「2.13合意」に沿った核施設稼動中止の対象は、1994年の朝米基本合意に含まれた対象を基本として5カ所ほどになるとの見解を示した。事務次官は寧辺訪問時に見て回った施設とともに、朝鮮側が言及したという泰川(平安北道)の200メガワット原子炉(現在建設中)などを対象にあげた。

 また、今後の日程について、「今後1週間以内に開かれるIAEA理事会に今回の訪問結果に対する報告書を提出する」と説明し、具体的な査察日程と規模、形式などについては明らかにしなかった。

 IAEA関係者の寧辺核施設訪問は、02年12月に朝鮮側が米国の重油供給中断措置に対応して核施設の稼動再開を決定、核施設に対する封印を除去しIAEA査察員を追放して以来、初めてのこと。

 IAEA実務代表団訪問期間中、朝鮮側は「2.13合意」履行に対し積極的な姿勢を表明した。

 今後行われる核施設の稼動中止および封印に対する検証監視手順について双方が基本的合意に達することにより、「2.13合意」履行を大きく促すことだろう。

[朝鮮新報 2007.7.4]