障がい者が働く障がい者のためのサービスセンター 平壌・普通江区域 |
月に2000人が来場
平壌市普通江区域にある普通江総合サービスセンターは、市内で暮らす障がい者専用の施設だ。従業員の40%が障がい者だ。 今年5月にリニューアルオープンしたセンターでは理髪、美容、靴・時計修理、塗装、洋服、入浴などの施設と、食堂を営業している。 センターはバリアフリー設計されている。オ・インスン責任者(57)によると、5月のリニューアルオープン後、盛況を博し、利用者は月2000人にものぼる。 高い技能レベル 塗装工のキム・ジョンスルさん(50)は、小児麻痺の後遺症で右腕に比べて左腕が短い。 中学校を卒業してから30余年間、同センターで塗装工として働いてきた。国内塗装技術技能最高の塗装6級をもっており、平壌市級数査定委員会の試験委員も務めている。 キムさんは現在、塗装工程の近代化を実現しようと考えており、金策工業総合大学卒業後、朝鮮コンピュータセンターのエンジニアとして働く長男からコンピュータを学んでいる。 日常生活にさまざまな支障があっても、気持ちだけははつらつとしているというキムさんには、たゆみない努力と豊富な経験による確かな技術を買って多くの顧客がついている。 国家の障がい者健康保護政策により家庭での扶養も可能だが、キムさんは「社会に有益な存在」として生きるべきだと話す。「塗装がうまく仕上がったとき、『ありがとう』といってもらえることが一番うれしい」。 職場ではキムさんに一日3〜4時間程度の労働をすすめるが、本人は体が動くかぎり働きたいと意気込む。 一般市民も利用 同センターは一般市民も利用できる。 キム・ジョンニョさん(平壌市中区域在住、38)は、時計を修理しようと同センターを訪れた。わざわざ訪れた理由について彼女は、「時計修理工の腕が良いともっぱらの評判だ」と話す。 その当の時計修理工、ソン・チョルスさん(34)は、16歳の時に脊椎打撲により神経が麻痺したが、持ち前のガッツで時計修理の技術を身につけた。 同センターでは今後、障がい者に対する移動サービスや注文サービスも行っていく予定だ。【平壌支局】 [朝鮮新報 2007.6.22] |