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2日遅れの団結大会の現場で 6.15運動、課題は「より大きな一つ」

大局的立場

 「みなさまにご不便とご心配をかけたことに対して頭を下げてお詫び申し上げます」

 17日、テコンドー殿堂に場を変えて予定より2日遅れて開催された民族団結大会では、6.15民族共同委員会の北側、南側、海外側の委員長が演説した。彼らは発言の冒頭にひな壇問題による行事遅延を謝罪した。

 会場に集まった各側代表らと平壌市民はこれに拍手で応えた。ひな壇には6.15共同委員会委員長ら、討論者をはじめとする発言者だけが着席した。

 南側委員会の白楽晴委員長は、厳しい情勢が造成された時ほど6.15共同委員会が統一運動をより活発に展開し局面の転換を主導してきたと述べた。そして、統一勢力を総動員して6者会談「2.13合意」以降の流れを後戻りできない大勢にすべきだとしながら、「私たちが有利な情勢を活用できない場合、より厳しい試練が迫って来るかもしれない」と強調した。

 ほかの発言者は、民族史の転換局面に立っているとの自覚を抱き情勢発展を動かす統一運動を設計し、大胆に展開すべき必要性を強調した。

 今回の祝典期間に生じたひな壇問題も、関係者らが近視眼的な観点で接近したならば正しく解決されなかっただろう。

 北側委員会関係者は、ひな壇問題で北側が原則的な立場をあくまで堅持したのは「大局的立場から見ればそれが統一に資することになるため」だと話した。北側がハンナラ党に厳しい態度を取っていることに対しては、南側から年末に行われる大統領選挙でハンナラ党が執権する可能性に備えるべきだという指摘があったという。「そのときになれば、ハンナラ党政権と対話しなければならない」という。

大団結の拡大

 ところが、北側の原則的立場では正反対の論理が立つ。南側でどの政党が執権しようが、北と対話をしようというのなら、6.15共同宣言を尊重し、その宣言に基づくべきだ。統一勢力が自らの原則を捨ててまで相手方に合わせる理由はない。

 ハンナラ党を排除すれば「国民世論の反発」が起き、むしろ選挙においてハンナラ党に力を与えかねないとの一般論も、6.15を実践しようとする人たちには通じない。北側は、過去に統一運動を打算に基づいて設計したことはなく今後もそのようなことはしないだろう。

 北側委員会の安京浩委員長が今回の民族団結大会の演説で主張したのは、民族大団結運動の「拡大強化論」であった。安委員長は「団結はまさに統一」だとしながら、統一運動を遮る困難は「民族内部にも外部にもある」と指摘した。

 6者会談の進展など、朝鮮半島をめぐる情勢が転換期を迎えている現時期、民族内部では反目と対立ではなく和解と団結が確固たる大勢になっている。北と南、海外が、7回目の6.15を困難を克服して成就させた共同祝祭の全過程はそれを実証した。

 南の大統領選挙を控え、6.15運動とハンナラ党が対立している現状況は、反統一勢力に対する原則の譲歩や立場の調整ではなく統一運動勢力の不断の拡大強化で解いていくべきだろう。

[朝鮮新報 2007.6.20]