高齢者を法的に保護、朝鮮国内初の措置 |
「60歳以上の人口比率が国連制定レベル超」 「朝鮮民主主義人民共和国高齢者保護法」採択に関する朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会政令が4月28日、発表された。 朝鮮ではこれまで国家の社会的施策で、高齢者の健康と生活をケアしてきたが、これに関連した法を採択するのは初めて。 6章47カ条からなる法は、高齢者保護法の基本、高齢者の扶養、健康保障、文化情緒生活、社会活動と高齢者保護事業に対する指導統制で構成されている。 法の使命について第1章第1条では「高齢者保護事業で制度と秩序を厳格に確立し、高齢者の権利と利益を保障し、彼らが精神肉体的により健康で幸せに暮せるようにするのに資する」と明記されている。 また、「国家と社会の強固な発展と、経済文化的財富の創造のためのたたかいで、自身の知恵と情熱を捧げて献身的に働いてきた先行の世代」と、高齢者の地位を規定している。 そして高齢者保護部門に対する投資原則、国家的扶養と家庭扶養の内容、長寿補薬と滋養食品の保障、長寿者に対する保護、高齢者の休養、観光、探勝の保障、功労者および高齢者班または協会を組織し、彼らの生産活動を優待し、合法的な収入を高齢者に支払う問題、高齢者保護事業に対する指導を内閣の統一的な指導の下、中央労働行政指導機関と該当中央機関が責任をもち行う問題などを具体的に明記している。 朝鮮高齢者保護連盟中央委員会のリャン・ヒチョル副委員長(62)は「後代のためにすべてを捧げた先輩方を尊敬することは、朝鮮民族の高尚な伝統であり、社会的に公民の神聖な道徳義務だ。人々の平均寿命が延びることで、2005年末時点の60歳以上の高齢者の人口比率が国連で制定した人口老化レベルを超えたのと関連して、政府は高齢者の健康と生活を法的に保護するための措置を講じた」と語る。 朝鮮で高齢者保護法が採択されることによって、全国的に高齢者保護システムが樹立され、高齢者らは、健康と生活面での法的保護を受けるようになった。 リャン副委員長によると現在、内閣と該当機関は高齢者保護法を執行するための、実務的対策を講じている。 老人の健康保護パンフ 朝鮮高齢者保護連盟中央委員会はパンフレット「高齢者健康管理の基本」と「老人性痴呆と患者管理」を発行した。 同連盟は高齢者保護のための研究とその実現のための各種の事業を繰り広げているNGO。 「高齢者健康管理の基本」には、晩年の健康管理において守らなければならない生活準則が記述されており、「老人性痴呆と患者管理」には老齢期に憂慮される疾患の一つである老人性痴呆の症状と予防、自己診断方法、患者看護原則を掲載している。 同委員会では今後、「高齢者健康保護」をテーマに高齢者の健康と長寿に必要な常識を保健医学的側面から主題別に編集したパンフレットを編集、発行していく予定で、近日中に「老人性高血圧患者の摂生」「老人性白内障の治療と管理」を発行すると言う。 パンフレットは高齢者とその家族、老齢者保護機関と診療所の主治医に配布されている。【平壌支局】 [朝鮮新報 2007.6.1] |