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「慰安婦」問題連帯会議 「解決に向け国際連帯強化」

朝鮮はじめ11カ国代表らが参加 決議文、北南共同声明書採択

連帯会議参加者ら [写真=統一ニュース]

 第8回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議(以下連帯会議)が19〜21日まで11カ国の代表らの参加のもとソウルで行われ、参加者らは問題解決に向けて国際的連帯をさらに強めていくことにした。連帯会議では5項からなる決議文を採択。また北、南、海外の同胞参加者名義の北南共同声明も発表された。

 同会議は1992年、アジアの日本軍「慰安婦」被害国家の代表らが問題解決に向けて第1回連帯会議を開催したのが始まり。

 「アジア連帯15年、今後の課題と連帯に向けて」をテーマとする今会議には、北と南、日本、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、オランダ、オーストラリア、米国、ドイツから100余人の活動家、被害者らが参加した。朝鮮からは、洪善玉委員長を団長とする朝鮮の日本軍「慰安婦」・強制連行被害者補償対策委員会(朝対委)代表団(5人)が参加した。南側地域で行われるこの会議に北側代表が参加するのは今回が初めて。南朝鮮のメディアも北側代表団の参加に大きな意義を付与している。また、総聯からは女性同盟中央の丁煕子副委員長をはじめ女性同盟代表(3人)が参加した。

発言する洪善玉・北側代表団団長(左)  [写真=統一ニュース]

 19日、各国参加者のための歓迎晩餐会が催され、20日から本格的な会議に入った。

 開会式では、洪団長、日本共産党の吉川春子参院議員らが連帯のあいさつをした。また、尹順女・韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)共同代表が歓迎のあいさつを、東北アジア歴史財団の趙煥復事務総長が祝辞を述べた。

 洪団長は、今会議中に真しな研究と討論を通じて日本軍性奴隷問題の解決を要求する国際的世論を引き続き高め、日本政府が謝罪と補償をせざるをえなくなるよう効果的な対策を講じなければならないと強調した。 

 吉川参院議員は、「日本国民に、日本軍『慰安婦』問題を広め、再びこのようなことが起きないようにする」と述べた。

 開会式に続き、尹美香・挺対協常任代表が15年を振り返り今後の課題について、また西野瑠美子氏(「女たちの戦争と平和資料館」館長)が現在の日本の状況と日本軍「慰安婦」問題解決の展望について発言した。

 続いて日本軍「慰安婦」被害者らの証言と参加国(朝鮮、日本、台湾、フィリピン、インドネシア)の活動報告が行われた。

 一方、在日朝鮮人に対する日本当局の弾圧について丁煕子副委員長が特別報告を行った。丁副委員長は、「祖国解放から60年が経った今日も、在日2世、3世の親、4世、5世の子どもを植民地統治下の状況へと追いやっている」と指摘した(詳細別項)。ちなみに、南朝鮮のインターネット新聞、統一ニュースが丁副委員長との単独インタビュー記事を全文掲載するなど、南のメディアは総聯の活動と日本当局の弾圧状況に大きな関心を寄せた。

 会議最終日の21日、参加者らは総合討論を行い、安倍首相の「慰安婦」問題関連の妄言を非難、「慰安婦」問題解決に向けた国際的連帯を強めていくことについて意見を交換した。

 会議では決議文が採択され、今後、▼米国をはじめ各国議会の日本軍「慰安婦」関連決議案採択にむけた活動を支持▼日本政府に政策的実行と責任をともなう公式謝罪と賠償を要求▼日本政府に国連勧告の実行を要求▼民間レベルでの歴史記録と記憶の継承、市民教育推進▼アジア連帯会議を国際連帯会議に拡大―していくことにした。

 また、北南共同声明が採択され、日本政府に対して、▼資料全面公開、公式謝罪、賠償など政治的法的措置の履行▼「河野談話」の継承、発展のための調査法制定、政府内への真相究明委員会設置▼すべての戦争犯罪の正しい記録▼軍国主義復活、平和を脅かす行動を中断−することを求めた。

在日同胞弾圧の実情を報告 女性同盟中央 丁煕子副委員長

[朝鮮新報 2007.5.24]