top_rogo.gif (16396 bytes)

入試科目に朝鮮語を 総連、民団、保護者ら 大阪府立大に要請

大阪府立大の担当者に要望書を手渡す総連大阪、民団大阪の代表ら

 総連大阪府本部の夫永旭副委員長と民団大阪府本部の梁信浩副団長をはじめとする両本部管下の団体代表らと、民族教育をすすめる連絡会の代表、朝鮮学校など民族学校の関係者、保護者らが6月25日、大阪府立大学を訪れ、第2次入学試験の外国語科目に「韓国、朝鮮語」を導入するよう共同で要請。担当者らと意見交換した。

 総連、民団大阪などは、在日同胞が多く住む大阪の地域特性、センター試験での「韓国語」導入、日本社会での東アジアへの関心の増幅などを挙げ、入試での「韓国、朝鮮語」導入を求めた。しかし、府立大側は「世界的な教育研究の拠点、研究型大学を目指すには英語が欠かせない」との一点張りで交渉の余地を与えなかった。

 同胞保護者や学校関係者らは、「英語に限定することで学生の確保も限定的になる」「真の国際化を目指すなら入口を広げるべき」などと主張。入試について検討する委員会などに、要望を伝えるよう求めた。

 同様の要請を受けていた大阪市立大学は、2008年度から第2次入学試験(前期日程)の外国語選択科目に新しく「韓国、朝鮮語」を加えると発表している(注参照)。

 民団は1995年から要請活動を続けてきた。2002年度から大学入試センター試験選択科目に「韓国語」が取り入れられ、04年度から条件つきながら朝鮮学校出身者に国立大学受験資格が認められてからは、総連や朝鮮学校なども共同で要請を行ってきた。また、大阪府下の公立高校では、朝鮮語履修者が年々増加。06年度は33校1211人だった。(泰)

 【注】大阪市立大学の2008年度入学者選抜における外国語教科の試験問題イメージ=必須の英語(英語T、英語U、リーディング、ライティング)のほか、問題の一部で英語、ドイツ語、フランス語、中国語、「韓国、朝鮮語」の中から1科目を選択。医学部医学科は英語のみ。2007年度は「必須」がなく、英語、ドイツ語、フランス語、中国語の中から1科目を選択するだけだった。

[朝鮮新報 2007.6.29]