RCCの執行文付与を求める訴訟で 総連中央 南昇祐副議長の談話 |
報道によると整理回収機構(以下、RCC)は7月13日、東京地方裁判所に対して朝鮮中央会館管理会を相手に執行文付与を求める訴訟を起こした。 これは、さる6月25日、RCCが東京地方裁判所に対して朝鮮総連中央会館の競売申し立てを行ったが、強制競売が認められないとして、新たに訴訟を起こしたもので、朝鮮総連中央本部が使用している土地、建物をいかなる手段を用いてでも強制的に奪い取ろうとする不当極まりない暴挙である。 私たちは、自らの事業理念に反してまでも強制競売に固執しながら、訴訟を提起したRCCに対し、強い憤りをもって抗議するものである。 そもそもRCCが、日本当局の政治的意図を背景に、今までわれわれが提案してきた誠意ある和解案を無視し、われわれとの和解交渉を一方的に破たんさせ、会館を強制的に奪い取る目的で競売を申し立たてたこと自体、法と常識、慣例に照らしてみても、不当な行為である。 RCCによる朝鮮総連中央会館に対する競売申し立ては、債務名義上の債務者と異なる第三者名義の不動産について競売開始を求めるもので、民事執行法および民事執行規則上認められない不当な措置であり、裁判所がそれを認めなかったことは、至極当然のことである。 RCCの担当役員は報道機関にたいして「競売に向け最も近道の手続きをとってきたが困難になった」と述べているが、これは、RCCが朝鮮総連中央会館の執行のみに執着しているということを自ら暴露したものである。 朝鮮総連中央本部常任委員会の6月28日付の声明ですでに明らかにしたように、このようなRCCの強圧的な姿勢が反共和国、反朝鮮総連の敵視政策を強行する安倍政権の下で露骨に表れたことは、周知の事実である。 安倍政権とRCCの不当な措置については、共和国外務省スポークスマン声明や朴吉淵・国連朝鮮大使が国連事務総長に送った書簡で「歴代日本のどの政権も行うことができなかった朝鮮に対する凶悪な主権侵害行為である」と厳しく非難している。 安倍政権とRCCが国際法と日本国憲法で認められた人権と自由を乱暴に踏みにじり、在日朝鮮人差別を繰り返し、朝鮮総連中央会館を強制的に奪い取ろうとすることは、朝鮮総連の公正な活動と在日朝鮮人の生活を脅かす、卑劣な人権蹂躙行為であり、朝・日関係の歴史に重大な禍根を残すものである。 RCCは、朝鮮中央会館管理会に対する不当な訴訟提起を即刻取り下げるべきである。 私たちは、RCCがわれわれ朝鮮総連との和解交渉に誠意をもって直ちに応じることを強く求める。 2007年7月14日 [朝鮮新報 2007.7.18] |