「北のスパイ」 真実にあらず、「薬事法違反」 不起訴に |
「薬事法違反の教唆」容疑で警視庁による強制捜査(昨年11月27日)を受け、6月5日付けで東京地方検察庁に書類送検されていた朴順粉さん(東京都世田谷区在住、75)が、6月20日付けで不起訴処分になった。 これにあたって4日、東京地裁(司法記者クラブ)で記者会見が開かれた(写真)。朴さんと共に、古川健三弁護士、金舜植弁護士、総連東京都本部・金東石副委員長が会見に臨み、名誉回復を求め、真相を明らかにした。健康状態の悪化から会見は延期されていた。 朴さんは「医者は、好意で栄養剤(モリアミンS)と肝炎の薬(ミノファーゲンC)を譲ってくれただけ。真実はたったそれだけ」と述べ、あたかも「北のスパイ」のように扱われることで家族までも大変つらい思いをしたと話した。 古川弁護士は最初から「『薬事法違反(無許可販売)』の教唆犯は成立しない」と強調、「無罪は明らか。まず『犯罪』ありきのデッチ上げ捜査が行われたことに対して憤りを感じる」と指摘したうえで、なぜデッチ上げてでも捜査を行わなければいけなかったのかを考える必要があると加えた。 朴さんと弁護士らは、一連の強制捜査は令状請求の段階から「強制的」なものであり、政治的な圧力があったと、一貫して主張してきた。 [朝鮮新報 2007.7.6] |