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中央大会での来ひんのあいさつ

当局の意図暴露、連帯を表明

−元国連大学副学長、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター所長・武者小路公秀氏

 安倍政権が「拉致問題」を新たに作り出したことは、陥っている苦しい立場からなんとか逃げようとしていることを意味する。

 6者会談が進展する中で、安倍政権はますます立場がなくなっている。「拉致」を深刻化することで問題解決の先延ばしを図っている。

 しかし、いずれ安倍政権はしっぽを出すだろう。失敗するということだ。なかなかしっぽを出さないのは、マスコミの扇動によるものだ。

 民衆の中に人種差別的な行動まで出ていることに、一市民として強い責任を感じる。いま食い止めなければ日本は侵略的なファシズムの国になる。ファッショ化を止め、多民族多文化共生の本当に「美しい国」を作っていきたい。

−「自主・平和・民主のための広範な国民連合」事務局長・加藤毅氏

 「拉致問題」をことさら騒ぎ立てる安倍政権には2つの狙いがある。ひとつは在日朝鮮人のイメージを傷つけ憎悪の対象にすることで、もうひとつはブッシュ政権へのメッセージだ。

 日本は国際社会から孤立している。朝鮮政策におけるブッシュ政権との食い違いを好転させたいのである。

 しかし、安倍政権はもはやブッシュ政権の重荷になっている。日米同盟が優先か、核問題が優先かブッシュ政権はいずれ決断をするだろう。

 「拉致問題」の解決なくして日朝友好はないという考えは間違いだ。友好こそが問題解決だ。

 「広範な国民連合」はアジア優先を訴え、国交正常化即時実現のため戦っていく。ともにがんばろう。

−同胞法律生活センター所長・洪正秀弁護士

 康景翊さんの逮捕は、興奮状態にあったとはいえ度を越えている。地面に押さえ付けた上で蹴りを入れることは違法であり公務員暴行陵虐罪に該当する。

 どう考えても警察に非がある。接見の際、康さんの元気な姿に安堵したが、まだ傷はなまなましく残っていた。康さんの証言から誤認逮捕を確信した。

 奪還は自分の役割である。暴行シーンの納められたビデオなどの証拠物を提出し、よく確認するよう要求した。仮に起訴しても警察はそうとう苦労するだろう。捜索の正当性を証明できないからだ。公安警察による花火と言える。

 弁護団は徹底的に反対尋問で闘う。万全を尽くすので後方支援をお願いしたい。(文責、編集部)

[朝鮮新報 2007.5.9]