愛知 「朝鮮学校の処遇改善を求める要望書」提出、一日も早い増額を |
私学と同等の経常費補助など要請
総連愛知県本部、愛知朝鮮学園代表が「日朝教育、文化交流をすすめる愛知の会」代表、愛知県議会・水野豊明議員らとともに、「朝鮮学校の処遇改善を求める要望書」を12月27日、稲垣隆司副知事、夏目安孝県民生活部長、丹羽祐司私学振興室長に提出した。 愛知県教育会・文光喜会長は「朝鮮高級学校は専修学校高等課程よりも多い2850時間のカリキュラムを消化している。一条校と同等でなければ専修学校高等課程並みの助成金を支給してほしい」とし、愛知朝鮮中高級学校に私学と同等の経常費補助と授業料軽減補助、幼稚班、初、中級学校に対し私立幼稚園、小中学並みの経常費補助の実施を要望した。 女性同盟愛知県本部の曹錫姫委員長は「朝鮮学校のオモニたちは学校を守るための努力を必死になってしている。ぜひ県知事が学校を直接見てほしい」と訴えた。 「日朝教育、文化交流をすすめる愛知の会」の代表は、1967年に学校法人の設置許可を受けてから今日までの40年間、愛知朝鮮学園は日本の教育基本法に従い在日朝鮮、韓国人子弟に対して民族教育を施し、日朝友好親善をはじめ日本や国際社会で活躍しうる人材を多数輩出し県政に貢献していると説明。県は77年度から学園に「私立学校経常費補助金」を支給し99年度から毎年増額してはいるが、他府県に比べて低い水準であることを指摘し、日本人の立場から一日も早く高い水準に増額されることを望むとした。 稲垣副知事は教科書の翻訳資料の作成など日頃、日朝の教育、文化交流の推進に尽力している朝鮮学校に心から敬意を表するとしながら、「国際化の進展に伴い外国人の方々の教育の重要性は深まっており、県としては朝鮮学園に対し毎年補助単価を2000円ずつ引き上げ、今年度は高等学校の単価伸び率1.4%増に比べ、6.9%増の高い水準である。また今年度から地域社会における国際化の推進を図るため、特色ある教育活動を行っている外国人学校に対し1校当たり10万円を補助するなど、助成の充実に努めている。要望事項については法制度上難しい点はあるが、可能なかぎり今後十分検討していきたい」と述べた。【愛知支局】 【注 「日朝教育、文化交流をすすめる愛知の会」】1999年9月自民党を含む超党派で発足。ここ数年活動休止状態にあったが2006年2月、中京大学大学院院長で、弁護士でもある橘詰洋三氏が会長に就任、活動が再開された。 「在日朝鮮人と日本国民が両国の文化交流をすすめることは日本と朝鮮半島の平和だけでなく北東アジアの平和につながる重要な問題」だと事務局会議、学習会など地道な活動を展開。12月8日には30余人が参加しての「年末交流懇親会」が開かれ、県知事に対し、民族教育権に関する要望を2007年も行っていくことが確認された。 [朝鮮新報 2007.1.29] |