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〈「在日朝鮮人歴史・人権週間」まとめの会〉 来年のテーマ 関東大震災、4.24教育闘争など

正しい歴史認識を

各地での賛同企画は12月初旬まで行われる

 「2007『在日朝鮮人歴史・人権週間』まとめの会−今、求められている日本の人権課題」が16日、東京芸術劇場で行われた。総連中央の高徳羽副議長兼権利福祉委員会委員長と関係者、日本市民らが参加した。

 会では、朝鮮人強制連行真相調査団日本人側共同代表の寺尾光身・名古屋工業大学名誉教授があいさつした。寺尾共同代表は、今回の「歴史・人権週間」が行われた意味について再確認し、これからも毎年続け世論喚起をしていかなければならないと指摘。北南首脳の対面と10.4宣言の発表に象徴されるように、歴史の大勢は統一に向かっているとしながら、在日朝鮮人問題を解決するためには歴史認識を正すことが先決であり、そうしてこそ日本社会も健全な社会になると強調した。

 続いて、強制徴兵された父をタラワ島で亡くした兵庫県商工会の金承鎬会長が証言した。

 金承鎬会長は、「アボジが犠牲となった後、11歳の頃に生活保護の継続を申請しにハラボジが役所に行った。ハラボジは日本語がわからなかったので、私が通訳としてついていった。しかし、通訳がうまくできなくてどうしようもなくなり、泣きながら『アボジを返してくれ!』と役所の人間に言った時の悔しさ、惨めさは今でも忘れられない。その時から日本人には絶対に負けない、いつか恨みを晴らすという一念で一生懸命働いて、子どもと孫をみんな朝鮮学校に送り、立派な朝鮮人に育てた」と述べた。そして、朝鮮人であることを隠す必要はなく、みなが堂々と生きていけるようがんばっていくと語った。

 会では、この間の各地での活動報告が行われた他、床井茂弁護士が在日朝鮮人歴史・人権奨励賞の発表を行った。

 優秀賞には、朝青中央日朝青年友好プロジェクトチームと留学同兵庫「強制連行真相究明サークル」、朝青山口、奨励賞には朝鮮大学校「強制連行真相調査クラブ」と留学同東海が選ばれ、賞状と副賞(優秀賞10万円)、(奨励賞5万円)がそれぞれ授与された。

 続いて、優秀賞を授与された朝青山口、朝青中央、留学同兵庫の代表らが活動報告を行った。

 会では、来年のテーマと予定が発表された。来年のテーマは@関東大震災と朝鮮人虐殺、A戦前・戦中の同化政策、B4.24教育闘争、C朝鮮学校の権利擁護で、期間は4月初旬〜4月24日までと8月初旬から9月1日まで。

 一方、2007「在日朝鮮人歴史・人権週間」は一応終わったが、各地での賛同企画は12月初旬まで行われる。(李松鶴記者)

[朝鮮新報 2007.11.22]