〈「在日朝鮮人歴史・人権週間」〉 大阪府強制連行真相調査団 府、市に要請書提出 |
遺骨調査、資料提供など
大阪府朝鮮人強制連行真相調査団の金由光・朝鮮人側団長、空野佳弘・日本人側事務局長ら8人が8日、大阪府庁と大阪市役所をそれぞれ訪問し、強制連行の真相解明と朝鮮人犠牲者の遺骨調査に積極的に取り組み資料提供などを行うよう求める要請書を提出した。 要請書は、日本政府が2005年から遺骨調査に乗り出したものの、遺族の要望に応えるにはほど遠く、地方自治体の主体的な責任が十分果たされていないと指摘。資料提供や情報収集などを求めている。 大阪調査団の調べによると、大阪では少なくとも675カ所に朝鮮人が強制連行されるなどした。日本政府が南朝鮮政府に提供した名簿などから洗い出した。 大阪調査団は、2005年8月にも遺骨問題で担当窓口の設置や寺院への調査依頼などを府に求めた。だが、府は積極的な調査は行わないまま、日本政府に該当者がなかったと報告した。しかし、市民団体や宗教団体の調査で遺骨や犠牲者の情報が見つかっている。 府内の高校教諭で調査団メンバーの塚崎昌之氏は、「北海道や福岡では自治体が積極的に取り組んでいる事例もある。待っていても情報は来ない。自主的に動いてほしい」と訴えた。 大阪調査団では「在日朝鮮人歴史・人権週間」に合わせ、在日朝鮮人1世らの証言収集を行っている。強制連行や日本への渡航、日本での生活などの体験談を集めている。対象は大阪への、または大阪からの強制連行を含んでいる。 [朝鮮新報 2007.11.16] |