私の周りの若者たち |
甲子園が終わった。斎藤くんがすごかった。田中くんも負けじとがんばった。実に礼儀正しくさわやかであった。ましてやわが子と同じ年代となると、いっそう感嘆の念を抱くのである。 私の周りの在日にもすばらしい青年たちがたくさんいる。アニメを描いている人、ピアニストを夢見ている人、役者修業に励んでいる人、介護士、税理士、公認会計士、これから弁護士を目指す人、セレクトショップを任されている人、一流企業に勤めている人…みんな多種多様なジャンルで自分の夢を叶え、また、それを基盤に生活しつつ在日の社会に大いに貢献している。つい先日も友人の娘さんの朝鮮舞踊を見て、涙が出そうになった。また、歌手志望の知り合いを事務所に紹介したときも、かわいらしい顔の割にしっかりした受け答えや日本学校を出たにもかかわらず、母国語を一生懸命話し、ウリノレを口ずさむ姿にとても感動してしまった。 そして、何よりも私の周りの朝青の若者たち。8月末の夜会(夏祭り)のときも蒸し暑い中、文句一ついわずに生ビール担当の私たちを200%サポートしてくれた。 「女性同盟のためなら何でもやります」と言っては、数十人の朝青員が集まり、売店の設置から下準備、後片付けまでみごとな働きぶりであった。 そんな朝青員を見ていると、わが地域に根ざし、脈々と受け継がれてきたものが誇らしく思える。地域から見る在日社会の未来がここにあるような気がする。(沈裕子、女性同盟足立、非専従) [朝鮮新報 2006.9.4] |