ウリマルとの格闘 |
去年、リタイアしたアボジがウリマルと格闘中だ。 この春結婚するチョッカの封采(結納)に、クナボジ(父の兄)としてあいさつするためである。 姉と私とが交互に読み方を教えているのだが、身内が教えるとどうも難しい。すぐけんかになるのだ。 私のアボジとオモニは2世で、ウリハッキョを出ていない。両親は結婚後、同胞が大勢住んでいた兵庫県尼崎市に新居を構えた。分会の同胞が訪ねてきて、長男がウリハッキョに入学した時から本格的に分会活動に参加するようになった。 私にも、幼い頃、アボジによく分会事務所に連れていかれた記憶が残っている。あれは多分、分会の成人学校だったと思う。 近所の同胞たちが黒板に向かって座り、慣れないウリクルを書いたり、講師の先生について読んでいた。 毎日「亜絢」 表を見て、声を合わせて練習していた。文字は書けても、読むことが難しかったと思う。1世の両親からは標準語ではなくサトゥリ(方言)で育てられたので、どうも上手くいかない。 今もそうだ。いや、ますます難しそうで、とくにパッチムと2重母音がダメみたい。 アボジは一日中、あいさつ文を肌身離さず持ち歩いて、練習している。 ヒアリングの練習だ! と「韓ドラ」も観はじめた。 70を越してまたウリマルを習うとは思わなかったと言うアボジ。 かわいいチョッカのため、アボジ、がんばれ!(許京美、女性同盟職員) [朝鮮新報 2006.3.6] |