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女性の連帯−他者への温かい心こそ

 2日、東京でシンポ「朝鮮女性の歩んだ道と私たちの生き方」が開かれ、多くの聴衆が熱心に参加した。

 女性たちが一堂に会して、学び、意見を交換し合い、情報を共有することの大切さをあらためて感じた。

 ふり返れば、本紙で女性欄を開設したのは、99年10月だった。それから7年の歳月が流れた。この間、専門家、一般女性を問わず、多くの女性たちが紙面に登場して熱い思いを語ってくれた。

 とりわけ、1世女性たちの聞き書き「語り継ごう20世紀の物語」や、現在続けている「生涯現役」には、のべ100人ほどの女性たちが、苦難の過去と解放後のたくましい生き方を赤裸々に語ってくれた。命がけで日本に渡ってきても、そこは耐えがたい民族差別と女性差別が待ち受けていた。

 しかし、それさえも同胞女性たちは力強い精神で乗り越えていった。封建時代、女性にとって一番の手かせ足かせとなったのが、「家」の制度だった。自我にめざめながらも、自由にいかす条件を奪われていた女性たち。しかし、解放後、女性たちは子どもを守る闘い、朝鮮学校を創立する運動を手始めに、あらゆる権利獲得闘争に立ち上がり、目覚めていったのだ。

 いつでも仲間たちが食べられるようにと、朝早くご飯とスープを大鍋いっぱいに作って、日雇い仕事に出る。夕食を作って夜は活動にでる。家庭と運動が一体となった草創期のいきいきとした話を聞くたびに、女性たちの他者への心の温かさ、たくましさを感じた。このすばらしい同胞愛、民族愛こそ、私たちの誇るべき財産。次世代にそのことをしっかりと訴えたシンポとなった。(粉)

[朝鮮新報 2006.12.9]