「教室で」連載から1年−教育現場で奮闘する先生たち |
昨年夏からスタートした教育欄の連載「教室で」が連載開始から1年を迎えた。日本各地の朝鮮学校で日々授業に工夫を凝らす初、中、高級部の先生たち12人を取材した。 民族教育へのあふれんばかりの情熱と抱負を熱く語ってくれた北海道初中高、高級部社会科担当の金有燮先生、作品創作を通じて生徒たちの内面世界と対話をする東京第5初中、美術担当の金聖蘭先生、「遊び」の中に音楽の基礎知識をつめ込み、笑顔あふれる体験型授業を行っている横浜初級、音楽担当の崔玉姫先生、興味そそる実験で理科の世界を広げる埼玉初中、理科担当の朴洋子先生と、どの先生もとても印象深かった。 なかでもパソコンを駆使して、刺激的かつスピーディな授業を展開し、児童たちの圧倒的な人気を得ていた西播初中、初級部4年担任の許鍾萬先生の授業は衝撃的だった。 許先生は、日本の広い地域に点在していて都市部以外では毎日忙しいスケジュールに押されて日常的に授業に対する情報交換をし、互いに刺激を受け合う場が少ない朝鮮学校の教員たちが置かれている実情の中で、日本の教師たちの中に飛び込み、朝鮮学校でも利用できる授業内容を学んだ。 パソコンを使った斬新な授業は財政難にあえぐ朝鮮学校において、全ての学校、全ての教室で行われるのには困難が多いが、この経験は大いに活かされるべきだと思う。 中等教育実施60周年、朝鮮大学校創立50周年を迎える今年を総聯は「民族教育の年」と位置づけた。 各地の先生たちの奮闘ぶりを伝える連載に今後もご期待を!(潤) [朝鮮新報 2006.9.4] |