ストレス社会−「非日常」を楽しむゆとりを |
新緑の季節。若葉が青々と茂るのを見上げると、ふと浮き足立って屋外に飛び出したくなる。 学生の頃からせっせとお金をためては旅行に行き、アウトドアを楽しみ、美術、映画、演劇鑑賞をし、またまたエアロビクスやアクアビクス、ジャズダンス、クラシックバレエなどを単発的に楽しんできた。 朝青の仲間たちと台風直後の休日の早朝に、始発の電車に乗って埼玉県の奥地にラフティングをしに行ったときのこと、伊豆の小旅行先でパラグライダーに挑戦し、汗だくになりながら半日空を飛び続けたこと、福島県の入水鍾乳洞でロウソク片手に膝まで冷たい水に浸かりながら「探検隊」のように、真っ暗な鍾乳洞の中を頭上から滴る水滴に悲鳴を上げながら突き進んでいったことなどは、いつ思い返してみても楽しい思い出となっている。 仕事と生活の単調な繰り返しの中で、時折「非日常」を楽しむのは何ともいえない贅沢である。 忙しい暮らしの中でも、音楽をかけたり、花に水をあげたり、時にはアロマキャンドルを焚いてみたりと、ささやかな「非日常」を楽しむ気持ちのゆとりを持ち続けたいものだ。 5月も後半に入り、4月から新しい職場や土地に身を置いて、慣れない環境の中で「五月病」にかかり、鬱々とした気分でいる人もいるだろう。 時にはゆっくり休み、心と体の疲れを取るのも大切。リラックスの方法は人それぞれだが、「休息」は、明日の活力の源となるということも忘れないでほしい。(潤) [朝鮮新報 2006.5.22] |