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ブッシュ政権は対朝鮮政策を転換? と思わせる発言が飛び出した。ライス国務長官が11日、AFP通信に2009年1月までのブッシュ大統領任期中に朝鮮の核計画の完全廃棄に向けて「後戻りできない措置を取らせる」と語ったのである ▼まず核凍結、廃棄をしない限り、朝鮮とは直接対話をしないと言い張ってきたブッシュ政権だけに大転換である。「措置を取らせる」とは傲慢不遜な言い様、それほど言うからには朝鮮側の主張をのむ覚悟もあるのだろう ▼18日から再開される6者会談がどういう方向に進んでいくのか注目される。朝鮮に核凍結を迫るのだから2002以前の措置、つまり「軽水炉2基」と「重油50万トン」などの提供は最低限の補償ラインとなる。ブッシュ政権は自らの手でクリントン政権が朝鮮に約束したそれらの内容を踏みにじり白紙に戻したのだから。代価が高くつくのは社会の習いでもある ▼今月初めに来日した米国防省高官はオフレコの場でこんなことを口にしたという。「結局、現在の局面を打開するアイデアは南北首脳会談しかないと思うが、どうだろうか」。問われた学者も「その通りだ」と相槌を打った ▼南朝鮮では、朝鮮半島情勢が悪化するたびに首脳会談待望論が浮上してきたが、11日に新任の統一部長官が開催の可能性について言及、以後信憑性を持って語られるようになった。加えて国情院人事で、2000年の首脳会談準備に当たった人物が同院長、北担当の第3次長に登用されたことも拍車をかけた。実現すればまさに決定打になると思う。 (彦) [朝鮮新報 2006.12.18] |