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常軌を逸しているとしかいいようがない。警視庁公安部は11月27日朝から数百人の機動隊、警察官を動員して「薬事法違反」で総聯東京都本部、同渋谷・世田谷支部、総聯新潟出張所などを大々的に強制捜査した。一同胞女性の「薬事法違反」にからみ、全く無関係な総聯施設まで捜索するのは不当としかいいようがない ▼約1年前の朝鮮出版会館(東京都文京区)捜索のときもそうだったが、マスコミに大々的に報道されることで総聯のイメージが著しく傷つけられる。現在のところ、事実は同胞女性が点滴薬を持ち出そうとしたことだけなのに、根拠もなしに尾ひれのついた報道がなされる ▼中には、この点滴薬と生物、化学兵器を結びつけるものも。栄養状態の悪い兵士に使われるかもしれないとの報道があったり、逆に党や軍の幹部しか使えないとの報道があったり、まさに書きたい放題だ。しかし、生物、化学兵器との関連について連合ニュースは「リンゲル液は国際救護団体でも難民支援などに使う医薬品で、主成分は手術後の健康補充を目的としたアミノ酸」だと指摘している ▼連合ニュースはそのため、「日本当局の捜索は対北制裁の延長線上にあり、北の指導部に圧力をかけようとの意図が強い」と分析した。先日も日本政府は「ぜいたく品」だとして牛肉やマグロ、タバコや酒類などの輸出まで制限したばかりだ ▼おりしも6者会談の再開が日程に上っている。そうした状況下で総聯への弾圧を強める日本当局。朝鮮の外務省は最近、日本に対し6者会談に参加する必要がないと警告している。(聖) [朝鮮新報 2006.11.29] |