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春・夏・秋・冬

 「米日関係は温かく、米韓関係は冷たい」−アジア太平洋経済協力会議での首脳会談に対する米国主要メディアの評である。前者は「温かい会談」、後者は「寒い会談」だったという(ニューヨークタイムズ19日付)

▼こうした評の背景に、対北政策に対する温度差があることは多々指摘されてきた。そうした点を踏まえてのことだろう、タイムは「表向き米国の近い同盟国である韓国が、意向が同じグループから明確に抜けた」「ブッシュ大統領のようにレイムダックを迎えた盧大統領は、北朝鮮にはムチではなくニンジンだけを与える太陽政策を追求するという決心をしている」と指摘した

▼一方、南朝鮮当局者の見立てはまったく逆だ。首脳会談については「川の水が合流するかのように(韓米)両首脳の考えが通じ合った。立派な会談だった」(宋旻淳・次期外交通商部長官)と手放しの評価である

▼しかし、この評価はあくまでリップサービスであって、額面通りには受け取れないというのが、南朝鮮マスコミの一般的な見方だ。では、具体的に対北政策に対する「韓米の温度差」はいつ、どういう理由で生じたのか

▼盧大統領の外交ブレーン、北東アジア時代委員会の文正仁元委員長は「2003年10月、韓国がイラク追加派兵を決めた時、その代価としてブッシュ大統領はウクライナモデル(先・安全保障、経済支援、後・核放棄)での核問題解決を約束したが、その合意を破ってリビアモデル(先・核放棄)に走った」ことが背景にあると暴露している。溝は深く簡単には埋まらないだろう。(彦)

[朝鮮新報 2006.11.27]