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春・夏・秋・冬

 先日、アジア太平洋経済協力会議時に開かれた韓米首脳会談の場で、停戦状態のままの朝鮮戦争の完全終結−平和協定締結協議をする用意があることをブッシュ大統領が示唆したという。むろん無条件ではない。朝鮮の核兵器廃棄という前提条件がしっかりとついている

▼朝鮮停戦協定を平和協定に転換する問題は、そもそも現在の核問題とはまったく関係のない次元の話である。停戦協定に明記されている3カ月以内の政治協商開催、平和協定締結議論の開始という義務を米国が履行せず、さらには朝鮮半島以外からの武器、兵員の搬入、移動の禁止条項を踏みにじって核兵器まで南朝鮮に配置するなど、全的に米国の怠慢、不法行為によって解決が遅らされてきたのである

▼ブッシュ大統領は朝米核問題解決に向けて「雅量ある」対応、譲歩でもしたかのように国際社会にアピールしたいのだろうが、その狙いはすでに見破られている

▼昨年の6者会談9.19共同声明、さらには2000年朝米共同コミュニケの内容に言及しただけで、先核放棄を迫るリビア方式そのものであり、新しいものは何もない。振り返ってみれば、停戦協定締結直後から朝鮮は政治協商に応じるよう幾度も米国に促してきたし、80年代初には北南、米の3者会談を提案、平和保障システムの構築などを求めてきた。しかし米国は応じなかった

▼いま米国が為すべきことは口先だけの言葉、ポーズではなく、実際の行動で朝鮮半島の平和体制作りに真剣であることを示すことだ。甘言に弄されるほど朝鮮外交の底は浅くない。(彦)

[朝鮮新報 2006.11.22]