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春・夏・秋・冬

 尹光雄国防部長官、李鍾奭統一部長官に続き金昇圭国家情報院長まで辞意を表明した。次期国連事務総長の潘基文外交通商部長官も加え、盧武鉉政権の外交安保閣僚が刷新される

▼今回の辞任劇の背景には北の核実験がある。統一部長官は野党ハンナラ党など保守勢力から「包容政策」の失敗を指摘され、国情院長も核実験情報と関連して野党の追及を受けていた。国防部長官は直接の辞任理由に京畿道で起きた陸軍兵士銃乱射事件をあげたが、米国との戦時作戦統制権委譲問題が横たわっていると思われる。この問題も対北安保関連だ

▼大統領選挙まであと1年あまりを残し、レイムダック化を免れない盧武鉉政権にとって、外交安保人事をそっくり入れ替えざるをえないのははたして良いことなのか。当の長官たちが辞意を表明したから仕方ないにしても、核問題を取り巻く情勢が微妙な時期だけに気になるところだ

▼時を同じくしての米国の圧力も気にかかる。日韓中ロを歴訪した米国のライス国務長官は、「韓国を除いて」訪問は成功したと語り、盧政権をけん制した。ライス長官の訪問を前後して複数の米高官は金剛山観光や開城工業団地にけちをつけた。とくに金剛山観光については、利益金が何に使われているのかわからないと、暗に中止を求めた

▼金剛山観光にしても開城工業団地事業にしても、「6.15の精神」に沿って経済協力事業の一環として行われている。いわば民族内部の問題。外部勢力が口出しすべきではない。盧大統領は外交安保人事刷新後も、この問題に毅然と対応してほしい。(聖)

[朝鮮新報 2006.10.30]