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春・夏・秋・冬

 6日は秋夕(旧盆)であった。「核実験宣言」で朝鮮半島を取り巻く情勢が超緊張状態にあるなか、当の朝鮮では民族の名節であるこの日を粛々と祝った。「民族固有の名節を静かに送った」(6日の連合ニュース)わけだ

▼本紙平壌支局もそのようすを伝えてきている。それによると、朝鮮では秋夕の休日は6日の1日だけ。今年は土、日があるので5日から8日まで大型連休だった南に比べると質素な感じだ。それでもこの日、平壌市では朝6時から旅客運搬手段(バスや路面電車、地下鉄など)が特別サービスを実施し、本数も増やしたという。もちろん、市郊外にある墓に参る市民らの交通を保障するためだ

▼「平壌市民たちは先祖の墓を訪ね、草をむしり、芝生もかぶせるなど手入れをした。その上で祭祀を行った」と平壌市局の記事は伝えている。またテレビでは今年4回目となる「大黄牛賞」全国相撲大会の模様が流されたという

▼この記事で興味深かったのは、最近、平壌市をはじめとする大都市では火葬が基本的な流れになっているという点。朝鮮では本来土葬だが、土葬だとどうしても一定の土地が必要になってくることから、人口の多い大都市圏では火葬が奨励されてきているのだろう。区域ごとに遺骨保管室があり、そこに預ける人も少なくないという。そういえば、同じような話を南のニュースでも流していた

▼秋夕といえば、「中秋の名月」の日に先祖の墓参りをするのが慣わし。その際にはやはり朝鮮式の墓で祭祀を行うのが絵になるのだが。これも時代の流れなのだろう。(聖)

[朝鮮新報 2006.10.11]