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春・夏・秋・冬

 国連を舞台に反米諸国が元気だ。代表格はベネズエラのチャベス大統領。20日の一般討論で演説し、ブッシュ大統領を名指しで8回も「悪魔」と呼んだ。15分と定められた演説時間を9分近くオーバー。ほとんどが米国を批判する内容だったが、終了時にはほかの演説より長い拍手を受けたそうだ

▼前日には核問題で対立を深めるイランのアフマディネジャド大統領とブッシュ大統領が登壇。「核兵器の野望を放棄しなければならない」(ブッシュ大統領)、「国家に認められた原子力開発の権利を行使しているだけだ」「この権利に反対する国の中には、原子力を非平和利用して兵器を生産し、人類に対して使用した国もある」(アフマディネジャド大統領)と互いを非難し合った

▼この数日前には反米の代表格とも言えるキューバの首都ハバナで第14回非同盟諸国首脳会議が開かれた。ここでも反米諸国が勢ぞろい。イランの「平和目的の核開発」を支持する声明やイスラエルのレバノン侵攻を非難する最終文書などが採択された

▼朝鮮からも最高人民会議常任委員会の金永南委員長が参加し、「米国の制裁帽を被ったままでは6者会談に参加しない」ことをあらためて表明した。最終文書では、米国への名指しこそなかったものの、一方的な基準で「悪」と決めつけ、先制攻撃論をとることなどを非難した

▼これは、朝鮮がブッシュ政権になって再三訴えてきたことだ。しかも、同文書は現行の国連安保理のあり方にも疑問を投げかけている。国連が米国の所有物ではないことを小さな国が団結して訴えたものだ。(聖)

[朝鮮新報 2006.9.25]