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南朝鮮青少年開発院が南朝鮮、中国、日本の若者を対象に行った意識調査で、「戦争になればどうするか」の問いに中学から大学までの日本の若者の41%が「戦う」と答えていたことが明らかになった。中国のそれは14%で日本は抜きん出た数字になった ▼受験勉強が優先される風潮。加えて歴史教科書から過去の侵略の事実が削除、わい曲され、さらには「靖国」問題などを利用した「嫌韓(国)」「嫌中(国)」扇動、「歪んだ愛国心」の培養が図られる中、戦争の意味も解しないまま抽象的なイメージを持ってのこうした数字になったのだろうか ▼自衛隊という名の日本軍が米軍と「統合」し、地球上の戦争に備える世界戦略の戦力として組み込まれた場合、陸、海、空軍合わせて23万足らずの現有兵力で米軍の要求を充たすことは困難だ。日本には潜在兵力と定義される18〜49歳の男子人口は2700万人いるが、早晩、徴兵制移行論議が浮上してくると指摘する向きは多い。その時、今回の数字に表れた若者の意識はその受け皿として使われるのではと危惧する ▼自民党の「対北朝鮮経済制裁シミュレーション・チーム」は今秋、臨時国会に朝鮮を名指しにした「特定金融取引規制特別措置法案」を上程することを明らかにした。7月5日の「制裁」に続く、朝鮮敵視の具体化である ▼かつて日本は「米英の制裁に対抗する」として無謀な戦争に突き進んだ。「制裁」一色の現状も若者を高ぶらせているのだろうが、それにしても歴史から教訓を得ない侵略国の日本。来た道を戻ろうとしている。(彦) [朝鮮新報 2006.8.19] |