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元「従軍慰安婦」で平安南道に住んでいた朴永心さんが7日、85歳で亡くなった。朝鮮日本軍「慰安婦」および強制連行被害者補償対策委員会スポークスマンは、14日に談話を発表して彼女の死を伝えるとともに、「日本政府は過去の清算を回避しようとする時代錯誤の妄想を捨て、すべての重大な人権蹂躙犯罪について反省したうえで一日も早く清算を行い、生存者だけでなく死亡した被害者の遺族にも徹底的に補償しなければならない」と指摘した ▼死亡日が7日であるにもかかわらず、1週間も経った14日にその事実を発表したことから見て、朝鮮側が15日の解放記念日に合わせて談話発表を行ったことは想像に難くない。この日、小泉首相は靖国神社を参拝した ▼先の戦争で日本帝国主義によって人生を奪われた朴さんの死。その戦争を主導したA級戦犯が合祀されている「靖国」への参拝を、暗に批判したものと言えまいか ▼16日発の朝鮮中央通信は、小泉首相の「靖国参拝」に関する論評を発表し、「朝・日平壌宣言にも完全に背くもの」だと強い調子で非難した。15日付の労働新聞も、日本が「百年の宿敵」だとして「(罪過を)必ず決算する」との論説を発表。「朝鮮人民は日本の過去の罪を絶対に忘れない」と論説は指摘している ▼日本の過去の清算は、少なくとも朝鮮に関してはまだ済んでいない。それどころか、最近の動きを見ると、何とかして回避しようとする意図が見え隠れする。この重い課題に次期政権はどう対処するのか。すでに内外の関心は次期首相に集まっている。(聖) [朝鮮新報 2006.8.17] |