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春・夏・秋・冬

 「朝鮮が政治的に問題があるとしても、この問題が進行しているこの瞬間にも、少なくとも数千人の北の住民が『食糧安保』の危機に直面していることを国際社会は肝に銘じるべきだ」。世界食糧計画(WFP)バンコク事務所のポール・レスリースポークスマンは8日、連合ニュースのインタビューにこう述べている

▼「政治的に問題」とはミサイル発射訓練を指していると思われる。レスリー氏の発言からは、ミサイル問題と人道支援を結びつけるべきではないとの思いがうかがえる。しかし、南の政権はミサイル問題と人道支援を結びつけ、コメ、肥料の支援を中断させた

▼8日、ソウルのプレスセンターで行われた記者フォーラムで、李長熙・韓国外大副総長は「6者会談復帰、ミサイル発射中断を受け入れなければコメは提供しないという論理展開は、李鍾奭(統一部)長官の失敗」だと指摘した。同フォーラムでは、現政権の現時点での対北政策の問題点について、大学の研究者や専門記者らが話し合った。批判の視点はそれぞれ異なっていたものの、政府が北の水害支援に積極的になるべきだという点では参加者の意見は一致していた

▼連合ニュースのチャン・ヨンフン記者は、「コメ、肥料の支援は北にミサイル発射自制を促すために行ってきたわけではない」として、ミサイル問題を口実にした中断決定を問題視。「米国の対北経済支援にも強く反対すべきだ」と主張した

▼こうした声が高まるなか、李統一部長官が民間を通じたコメ支援を示唆するなど、政権内にも変化が現れてきている。(聖)

[朝鮮新報 2006.8.10]