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愛族の一念から北を訪問し、金剛山観光など北南経済協力事業に着手した創業主の父・鄭周永氏の遺志を受け継ぎながらも、志半ばで自ら命を絶った現代グループの鄭夢憲会長。夫の死後、会長職を受け継いだ夫人の玄貞恩女史は3周忌を前にした7月31日、夫に送る次のような手紙をマスコミに公開した ▼「あなたが第一歩を踏み出した開城工業団地は日々整えられつつあり、南北を一つに結ぶ京義線(ソウル〜新義州)と東海線が列車の運行を待っている」「天が与えた北との縁を『民族和解の必然』へと転換していくべきであり、『試練はあっても失敗はない』という現代グループの不屈の開拓精神を再び燃え上がらせたい」 ▼そして「現代グループが進むべきこの宿命の道(南北経済協力事業)を誰も止めることはできないと固く信じている」と決意表明にも似た心情で括った ▼玄貞恩会長の手紙に応えたものではないが、現代グループ事業の北における窓口の役割を果たしてきた朝鮮アジア太平洋平和委員会は1日、3周忌に際しての弔文を通じて「北南共同宣言の理念のもと、鄭会長が心血を注いだ金剛山観光事業をはじめとする北南経済協力事業に新しい成果がある」よう期待を表明した。また名勝地総合開発会社も「今後も一つの民族の目標と故人の念願に従い、金剛山観光活性化に向けた貴社の事業にさらなる成果があることを願う」と明らかにした ▼ミサイル発射実験以降、また暗礁に乗り上げた北南当局関係。これを打開していく道は、「わが民族同士」の初心に戻ることだろう。(彦) [朝鮮新報 2006.8.8] |