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春・夏・秋・冬

 6者国会談を朝鮮抜きの「5カ国」で開催しようという案が提起されている。6者国会談が朝米核問題解決のために提起、開催されてきた経緯からすると、朝鮮抜きの6者国会談などまったく意味がない。何をどうしようという意図なのだろうか

▼「5カ国会談」開催ということになれば、それが国連安保理決議に続く朝鮮圧迫の場になりかねないことは一目瞭然だ。正義漢然した一方の当事者、ブッシュ政権が吠え立てるであろうことは想像するまでもない。それに日本が続くというのも

▼実際、6者国会談米国代表のヒル国務次官補は20日の上院外交委員会公聴会で、6者国会談に朝鮮が復帰しなかった場合「経済、不拡散、外交面で多くの追加的制裁措置を検討する」方針を明らかにした

▼その中身としては、1994年のジュネーブ合意に伴いクリントン政権が解除した項目の復活が容易に考えられる。まずは商品と原料の貿易許容−朝鮮産商品と原料の輸入、米企業や海外支社の非センシティブ物資とサービス輸入、再輸出の項目がはじかれるだろう。ついで朝鮮に対する農業、鉱業、石油、木材、セメント、運送、インフラ、観光分野への投資、米国人の送金、渡航自由化、米国船舶と航空機の朝鮮への乗り入れなどが浮かんでくる

▼それにしても当時はそれほど感じなかったが、あらためてジュネーブ合意を振り返ってみると、その内容には今さらながら驚かされる。ブッシュ政権がしゃかりきになって潰そうとした訳だ。こうした「法則」でいくと、次期米政権は6者国会談を潰すのかもしれない。(彦)

[朝鮮新報 2006.7.25]